大脱走

「おばあちゃん」は最近、たくさん質問をして回ってるみたい…私たちのことを、もっとよく知りたいのかしら？

おばあちゃんに新聞記者をやっている妹の話をしたら…自分の知り合いだと言っていたわ！

「おばあちゃん」にもっと質問をしようとしたら、さりげなく話題を変えられてしまった…一体彼女は何を隠しているの？

おばあちゃんの料理の腕前には驚かされた…最低限の材料で最高の料理を作るんだ！ビスケットにあんな使い方があるなんて…

おばあちゃんは脱走について詳しい…詳しすぎるくらいだ。見張っておいた方がいいだろうね。

拘置所での生活はなかなか楽しいよ。最近になって「おばあちゃん」と名乗る囚人が、新しくやってきたんだ。

「おばあちゃん」は、孫のマディーのことをよく口にするのぉ…話に聞く限りは良い子みたいねぇ。

「おばあちゃん」は何かを企んでいる気がするわぁ。ギャングのリーダーと話しているところを見かけたのよぉ…

看守たちは「おばあちゃん」に好き勝手させているみたい…何か弱みを握られているのかしらぁ？

今日、キッチンで「おばあちゃん」のナイフさばきを初めて目撃した。ものすごいスピードだった…あれはきっと忍術に違いない！

「おばあちゃん」は拘置所の全員に気に入られているようだ。確かにいい人ではあるが、完全に信用するのは禁物だ…

おばあちゃんが笑うたびに、得体の知れない何かを感じるのは気のせいだろうか？

「おばあちゃん」は、いつも看守たちの一歩先を行っているようだ。彼女なら、あいつらの目と鼻の先に秘密の品を隠すことすらできるかも…

「おばあちゃん」は、日本での驚くような体験を話してくれた…冒険や恋人、そして諜報活動にすら携わっていたとか！全部作り話に決まってる！

「おばあちゃん」は、毛糸で編んだ自分のおとり人形を使い、夜の闇に紛れて脱出するつもりなんじゃないだろうか…

おばあちゃんは、私たちソックリのおとり人形を作る方法を教えてくれた、人形は監房でも縫うことができるって！

おばあちゃんが脱出を計画しているなら…うまくいくことを願うわ！

最近、おばあちゃんにパイの差し入れがたくさんあるみたい…気のせいかもしれないけど、最近看守が少し太ったような…

マディー
おばあちゃん！？もう大丈夫なの！？

マディー
警察に連行されたときは、どうなることかと思ったわ！

ウルスラ
私は大丈夫だよ。でも…

マディー
でも…何？

ウルスラ
片付けなきゃならない野暮用があってねぇ…

ウルスラ
よければ手伝ってくれないかい、マディー？

ウルスラ
ああ、これを探していたんだ！

ウルスラ
囚人服にはIDバッジが入っている。これがあれば、他の部屋に入れるはずだ。

ウルスラ
でも、証拠は処分しないとね！

ウルスラ
これは…マディーが集めていた切手を思い出すよ！

ウルスラ
あの子、切手集めに夢中だったからねぇ…少し残しておいてあげようか…

マディー
この郵便ポストの手紙を、全部確かめろっていうの！？

ウルスラ
その通りさ。

マディー
そんなことしていいのかしら…？

ウルスラ
ここの担当の配達員には貸しがあってね。トラブルにはならないはずだよ。

ウルスラ
なるほど…拘置所の仲間たちは、ずっと手紙を書いていたんだね。

ウルスラ
今は読まな方がいいだろう。

ウルスラ
でも…

ウルスラ
マディーに連絡して、代わりに読んでもらうのはアリだね！

ウルスラ
ようやくまともな道具が手に入ったよ！

ウルスラ
ボルトカッターがあれば、なんとかなるはずだ。

ウルスラ
拘置所で上半身を鍛えておいてよかったよ…

ウルスラ
しめた！

ウルスラ
これがあれば、拘置所でも融通が利くはずだ。

ウルスラ
ふむ…マディーにも少し送ってやるべきかねぇ？

ウルスラ
ふむ…これを持っていろんな場所を訪れて、「掃除」をしてみるべきかねぇ。

ウルスラ
みんな、いろんなゴミを捨てるからね…便利なものが見つかるはずさ。

ウルスラ
「捨てる神あれば、拾う神あり」って言うしね！